文法書では見えてこない、「助動詞=あなたの気持ちを届けるツール」。
会話の中で「伝わる・感じる」英語を作るために、この章では助動詞の役割と使い方を深掘りします。
🌟セクション1:導入「気持ちをのせるって、どういうこと?」
英語を話すとき、
たったひとことの助動詞が、その人の「気持ち」「態度」「立場」を伝えます。
たとえば、
- “I go.”(私は行く)← 冷たい。軍隊風。
- “I can go.”(行けるよ)← 自信と安心感
- “I must go.”(行かなくちゃ)← 義務と切迫感
- “I may go.”(行くかも)← 控えめな可能性
👉 「何をするか」じゃなくて、「どう思ってそれをするのか」
それを伝えるのが、助動詞なんです。
🔹セクション2:can の正体「できる・OK・ムリ!」
💬 基本の使い方:
- 能力(できる) → I can drive.(運転できます)
- 許可(していいよ) → You can sit here.(ここ座っていいよ)
- 可能性(ありえる) → It can be dangerous.(危険なこともある)
❗注意すべきポイント:
- “can’t”の威力はすごい! → 感情的な否定
- You can’t be serious!(マジじゃないでしょ!?)
🎙リアル英語表現:
- Can I help you?(何かお手伝いしましょうか?)
- Can you believe it?(信じられる?)
- I can see what you mean.(言いたいことわかるよ)
🔹セクション3:mustとhave to「義務 vs 現実」
💬 must:気持ちの中からくる「絶対に!」
- I must finish this today.(今日これを終えねば)
→ 話し手の意志・感情・強い決意を感じさせる
💬 have to:外的なルールや義務
- I have to go to work.(仕事に行かなきゃ)
→ 決まり・状況によって「やらなきゃいけない」
❗否定の意味が全く違う!
表現 | 意味 |
---|---|
must not | 絶対にしてはいけない(禁止) |
don’t have to | ~しなくてもいい(必要ない) |
🔹セクション4:willとbe going to「未来を語る言葉」
💬 will:意志・決断・今決めたこと
- I will call you later.(あとで電話するよ)
→「これからそうする」と決めた瞬間に使う
💬 be going to:すでに予定していた未来
- I’m going to visit Kyoto next week.(来週京都に行く予定)
→ すでにそう決まっていた/考えていたこと
🎯ネイティブはこう使う:
- Watch out! You’re going to fall!(気をつけて!転びそう!)
- Fine, I’ll do it.(わかったよ、やるよ)← “will”は感情のこもった返答にも◎
🔹セクション5:should / may / might「助言と可能性のグラデーション」
💬 should:やった方がいいよ(アドバイス・常識)
- You should rest.(休んだほうがいい)
→「優しさ+やんわり推奨」
💬 may:~かもしれない(可能性50%)
- It may rain tomorrow.(明日雨かも)
→ 控えめに未来の予測
💬 might:mayより弱め(可能性30%くらい)
- I might be late.(遅れるかも)
→ 曖昧さが強調される、責任をぼかす時に使える
✅ まとめ:助動詞の“コア”は「気持ちの強さと立場」
助動詞 | ニュアンス | 強さ(感情・断定) |
---|---|---|
can | できる/許可/可能性 | 中 |
must | 絶対/義務 | 強 |
have to | 現実の義務 | 中強 |
will | 意志/約束/即決 | 中強 |
be going to | 予定/予測 | 中 |
should | 助言/常識的判断 | 弱中 |
may | 可能性(控えめ) | 弱 |
might | 可能性(さらに控えめ) | 最弱クラス |
🌱ワンポイントMEMO:あれ?助動詞の過去形は?って思ったあなたへ
英語を勉強していると、きっと誰もがこう思います。
「can の過去形が could じゃないの?」
「will の過去形は would って学校で習ったけど?」
その疑問、大正解です!
でもここが英語の面白いところ。
助動詞の過去形は、実は「昔の話」だけじゃないんです。
むしろ大事なのは…
助動詞の過去形は、「気持ちをやわらげる魔法」
- could → 丁寧・控えめ・優しさ
- would → 相手への配慮・仮定・柔らかさ
- might → さらに遠慮気味・ぼかす
だからこの章では、まず「助動詞の現在形」をガッチリ身につけることを優先しています。
ここができると、過去形(could / would / might)の使い方がグンとわかりやすくなります。
この「助動詞の過去形」は、別の章でしっかり解説しますので、お楽しみに!
💬My ひとり言
英語を話すとき、助動詞を使うかどうかで「伝わり方」が全然変わります。
会話で大事なのは、正確さよりも感情のニュアンス。
助動詞は、あなたの気持ちを“そのまま”届けるための、小さな魔法です🪄
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